COVID-19, 医療, 雑談

【医療行政ブログ】新型コロナウイルス10(医療機関にも温度差)

みなさんこんにちは、行政書士の吉田真美です。

連日、コロナ禍に関する報道があふれております。私としても、もはや情報整理が追い付かない状況になって早1カ月。専門家委員会の先生方をはじめ、前線で戦ってくださっている先生方の根気強さと勇気には、心から頭が下がるばかりです。

私はこの場で、政治判断について何かを申し上げるつもりはございません。本日は、直近で経験した医療機関ごとの温度差を、お伝えしたいと思っています。

私は月に数回、定期的に都内のリハビリ病院を訪問しています。こちらは多くの個室を抱えられています。リハビリ病院だけに各種専門職(OT、PT、ST等)も多数在籍し、土日祝日関係なくリハビリが行われています。リハビリは、あまり実際にご覧になった方は多くないかもしれませんが、いわゆるスポーツジムで、もう少し基礎的な動きを集中的かつ医療の裏付けを持って行われている、とイメージして頂くのが近いかもしれません。

必然的に、病院を出入するスタッフ数は多く、基礎的な動きの訓練が必要になる疾患(高齢化による骨折、脳疾患、心疾患等)による機能不全発生率が高くなる、高齢者層が主に入院されている場です。

こちらの病院様では、基本的には面会を禁止されました。ただ、個室への入院患者様(のご家族様)は、経済的にゆとりのある方が多いためか特権意識もあり、「私は大丈夫」の論理で特例を願い出られ、またそれが許されてこれまで通り面会されています。ご面会者様の体温測定を開始されましたが、精度の低い赤外線体温計(非接触型)を使われていることもあり、この時期外気で冷やされて入館される方々は、概ね36℃以下の数値しか出ません。特段スタッフ専用出入口にアルコールの用意や体温計などの設置は無く、院内をマスク着用無しで歩くスタッフも多く見受けられます。広いロビーは基本的に密閉度が高いおしゃれな造りなのですが、「寒いから」という理由で基本締切。数時間に1度、5分程度風を通されるだけです。

かたや、同じく高齢者様が集まる介護老人保健施設を運営されている別の医療法人様では、面会者は急変時を除いてすべてNG、業者(配達等)入館も一切禁止してスタッフ専用出入口においてスタッフが外で受取り、会議室は基本閉めて広いロビーでの打合せを行う、ロビーは窓を常時少し開けて外気の取り込みを行い(その分エアコンの設定温度を上げ、空気の流れをより一層作られています)、館内ではマスク着用必須、入館者全員の体温測定と、スタッフが業務外を含めて人ごみに出るときは申告制、といった感じできっちりと体制を作られています。

正直、ウイルスがどこから入り込むか、などということは誰にも分りません。別にそこまでしなくても、という意見もあると思います。慎重に対応されていた施設様でだけ、感染者が出てしまうことだってあり得ます。ただ、仮に両方の施設で同じように感染者が出てしまったとしたら。。。これだけ情報が独り歩きしやすい時代で、広く「医療」に携わられている先生方の間でも、これだけの認識差があるということは、複数の医療機関に出入りする私だからこそ気づくことなのかもしれません。

明日にも東京都は、緊急事態宣言の対象区域になる可能性が現実味を増してきました。警戒して何もなければ良かった良かった、で済みます。今はとにかく、出来うる限りの警戒をしながら、STAY HOME!(ご心配はわかりますが、面会も含めて!!!)