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医療行政ブログ【東京都 第一回医療法人新規開設申請】

前回の投稿から一か月も立ってしまっていたことに軽い衝撃を受けております。申し訳ありません。
いよいよ令和元年が始まり、これからの提出予定書類の元号書き換え、そして書き換え漏れが無いかどうかという点に、しばらくは意識の大半が向いてしまいそうな気がしています。

さて10連休が終わると、ようやく令和元年が動き出します。東京都における医療法人の新規設立許可申請期間は、2月と8月と定められており、5月は丁度中間地点です。2月は準備期間に年末年始が入り、またお子様の学校の関係なども慌ただしい時期で何かと落ち着かず、申請を提出出来なかった先生方も多くいらっしゃることと存じます。そんな先生方も、8月の申請に向けてはそろそろ動き出された方が良いかな、という時期です。

医療法人の新規設立申請にあたっては多くの書類が必要になりますが、先生にはまず、
・理事・監事(及び社員)の履歴書
・今現在の金融機関からの借り入れに関する契約書コピー
・昨年度(及び一昨年度)の確定申告書類
・診療所の賃貸借契約書コピー

を優先してご準備頂きたいと思います。

これは、役員と考えている方が副業等で兼務できない条件になっていないかを確認する(もしそうであれば、都道府県が認めない確率の高い兼任を解除する方策を立てなければならない)こと、法人としての今後3年間の運営基盤を証明するための予算書を作成するにあたり、財政状況を確認させていただく必要がある(もし財政的に余裕がない場合は税理士先生と調整が必要になる)こと、また建物については個人運営であればあまりうるさいことを言われずとも、法人運営になると登記簿との一致等かなり細かい点を確認する必要が出るため、事前に条件を確認させていただきたいこと、等が理由です。どれも、もし問題があると感じた際に、実際の申請までに調整を行わなければならず、その調整に時間がかかるものばかりです。

やはり申請する以上、きちんとした形に整えたうえで申請したい、と思われるのが当然かと存じます。個人運営をしている中ではあまり整っていなかった可能性もある組織でも、この機に整えてゆくというのは良いタイミングとなります。

先生方のお忙しさを存じ上げているからこそ、最短何日で申請できるだろうかというミニマムで考えず、しっかりと準備期間を整え、一つ一つの作業を納得なさりながら作業を進められることをお勧めいたします。

以前のブログにも記載したかもしれませんが、お役所も今は意識がずいぶん変わってきており、杓子定規な対応ばかりでもありません。何より、〇〇課という一括りではなく、〇〇課の✖✖さんという個人と如何に調整を進めてゆくか、という色合いが強くなってきていると、日々感じています。

補正で直せば良いや、と投げやりな書類でまず申請を行うという意識ではなく、最初からある程度整った書類を提出することで、相手に対して本気度を示す、そんな申請が今後は大切になってゆくでしょう。書類作成、申請に係る交渉や調整、担当官のさじ加減を計るのも私の得意とするところです。8月の申請をお考えの先生方、是非お気軽にご相談くださいませ。